【SBC】フィットネス×エンタメが融合する日本一の舞台。いよいよ2023ファイナル、日本一“カッコイイカラダ”が決まる




各部門の注目選手

では、部門別に注目選手を紹介していく。

SBC部門男子

優勝候補は昨年王者である尾花優(DUKEクラス:30~39歳)に変わりはない。今年は日本ボディビル・フィットネス連盟(JBBF)の大会にも挑戦し、さらに逞しくなった印象だ。同クラスには昨年クラス2位で静岡の雄・高橋秋裕、京大卒エリートマッチョ・勝間淳、実績豊富な滝田翔など、有力選手が目白押し。

尾花優

さらに、昨年はFINALを欠場した荻野宙(埼玉大会優勝)、昨年のKINGクラス(50歳以上)王者・福岡の辻宗志らベテラン勢、東京大会を制した大学4年生・野口誉生らもゴリっとしたフィジカルを武器に王者を狙っており、王道部門らしい筋肉バトルが展開されそうだ。

野口誉生

SBC部門女子

昨年女王の黒川紀子が不在ということもあり、誰が頂点をとってもおかしくはないが、中でも注目は居本梢だろうか。福岡で4連覇と敵なしの存在感を放ち、昨年のFINALはクラス3位。秋にインタビューした際には「FINALでは、優勝します。優勝したいではなく、優勝します」と力強く宣言しており、その仕上がりに期待したい。

居本梢

SBCの元気印・田中香織も存在感抜群。「50歳を超えてもやればできる、人生は変えられる」と証明し続ける彼女は、力強いパフォーマンスでベストパフォーマンス賞の有力候補でもある。春先の千葉・埼玉の2大会で輝きを放った茶屋葵も、上位に食い込んでくるのではないだろうか。

田中香織

TREND部門男子

今大会最多の2クラス35人がエントリー。各地の優勝者が集まるだけに甲乙つけがたいが、やはり最有力はベテランの西澤浩一郎だ。SBCの“Nissy”として注目を集める彼は、昨年のFINALでTREND&SBC DENIM部門でともにクラス優勝。今年も千葉大会、ラグーナ大会、さらに筋肉祭と出場大会全てでトップに立っている。

西澤浩一郎

対抗は、テーマの「PASSION」を髪型で表現した福岡の實松健志郎だろう。若手の躍進も顕著で、努力の7年で今夏に初の金メダルを獲得した橋本麻央、神戸を制した小学校の先生・永田和也、今年コンテストデビューの瀬上敏明や、京都を制した水谷隼大など、並んでみないとわからないのが正直なところだ。

TREND部門女子

この部門も昨年覇者が欠場ということもあり、本命不在。気になるのは、今年デビューで福岡、那覇と連続で制した“浦添のスリムビューティー”田中さくらだ。今年は札幌、東京、そして地元福岡のステージに立った藤川弥生も優勝候補の一人だろう。また、2021年FINALで同部門CHARMクラス(39歳以下)優勝の五十嵐彩乃に従事する及川由布子は開幕戦の千葉大会を制しており、経験は浅いがTREND部門での魅せ方を知っている選手。

藤川弥生

FINALともなればどの選手もびっちり仕上げてくるため、スリムさに大差はない。そのためトータルバランスや、ポージングの巧みさが勝敗を分けるかもしれない。

COLLECTION部門 SBC DENIM

開催2年目、出場者が増加しているデニム着用カテゴリー。本命は、デニムを履いてステージに立ち続けることでますますカッコ良さを増している西澤浩一郎だろう。加えて、男子競技の中ではもっとも個性が浮き出るカテゴリーであるため、アイドルグループに所属しておりステージでのセクシーな見せ方を知るIGUや、きりっとした雰囲気の鈴木大介、ナルシストさ全開の村川ルカスヒロシら特徴的な選手が揃う。履き込むことで味が出るデニムのように、ステージングで深みを見せるベテラン勢も注目で、クールさが際立つ渡辺エイジや、辻宗志&實松健志郎の福岡勢、さらに70歳を超えてもステージに立ち続ける坂部吉昭も見逃せない存在。

DENIM部門の予選大会においては、予選審査の最後に全選手がステージ中央に集まり、一致団結したパフォーマンスを展開してきた。FINALは出場選手も多く、これまでとは違った見せ方になりそうだ。

COLLECTION部門 SBC MONOKINI

選手数は多くないものの、そのぶん、誰が優勝してもおかしくないメンバーが揃った。辻宗志の指導の下でグングンと伸びてきた桜井ひな、救急救命医として働く内田香名、SBC部門とのダブルエントリーで制覇を狙う茶屋葵、メリハリあるボディラインを持つ関西の鷲尾珠里、FINAL初出場の小山理花、フラダンス由来のセクシーパフォーマンスの相沢典代らがエントリー。モノキニ特有の美しきS字ボディラインを見せつける。

桜井ひな

DRESS部門 SBC TIGHT

CHARM(39歳以下)クラスは黒、MONARCH(40歳以上)クラスは赤と、唯一コスチュームカラーが定められている、タイトドレス着用競技。「パーティーに行く女性」をイメージしてつくられたカテゴリーで、もっとも華やかなステージが繰り広げられる。

黒米結香

“黒”の注目は埼玉を制した黒米結香。自身の強みを「砂時計ボディです」と話す、まさにこのカテゴリーにぴったりのボディを持つ。一方の“赤”では、TIGHTとのダブルエントリーの鷲尾珠里や、SBCトップクラスのパフォーマンス力を誇るクールレディ・髙田礼子も見逃せない。

DRESS部門 SBC MERMAID

今年スタートした新カテゴリー。ドレスを着用するステージだが、他団体のドレスカテゴリーとは一線を画しており、コンセプトはその名の通り「マーメイド」。海をイメージする優雅なポージングやアームスの動きが散りばめられており、ここでしか見られない、フィットネスとエンタメが融合したカテゴリーと言えるだろう。

体づくりももちろん大切だが、それ以上に表現力が求められ、そのテクニックを有するPERFORMERが勝利を手にするだろう。北海道からやってくる蕨由香は札幌大会を制したものの、大会後のインタビューでは「ミスもあったステージだった」と話しており、このFIINALでは完成度を高めてくるだろう。大阪大会・神戸大会を制した横山帆希はもともとキリっとクールな印象があったが、ドレスでは一転、艶やかな姿を見せた。モデルスクールでウォーキング講師を務める町田知美も、豊かな表現力を存分に発揮して上位を狙う。

決戦の舞台は埼玉県三郷市

SBCはプロ資格などが現状なく、出場歴や経験の差こそあれども、思わぬニュースターがトップに躍り出ることもある。またトレーニングビギナーも多くいるため、特にシーズン序盤からFINALへの期間で見違えるほどの進化を遂げるPERFORMERもおり、ここで挙げられなかった者が勝利をつかむ可能性もあるだろう。

決戦は、12/10(日)、埼玉・三郷市文化会館。フィットネスコンテストとエンタメが融合したステージをお見逃しなく。

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文・写真/木村雄大