2/11(日)小学1年生から高校3年生までの女子を対象とした相撲大会『第1回ドリームガールズ杯女子相撲大会』が東京・すみだフットサルアリーナにて開催された。同大会は宮城野親方(第69代横綱白鵬)が応援サポーターを務めており、女子相撲の発展と普及への願いが込められた大会だ。
宮城野親方は過去13回にわたり『白鵬杯』という少年相撲大会を開催しており、同大会に出場した男子選手の姉・妹から女子相撲大会の開催を望む声が上がっていた。女子たちの相撲愛がひとつのきっかけとなり、ドリームガールズ杯の開催が実現した。
開会式では、令和6年能登半島地震の被災地である石川県から大会に参加した藤嶋由菜さん(志賀相撲道場)が選手宣誓を担当。大会関係者や地域の人々への感謝を語り、「少しでも能登の方々に勇気と笑顔を届けられる取り組みをしたいです。石川県を元気に」と力強く宣言した。
大会は小学生の部から始まり、中学生の部、高校生の部と進行していく。日頃から相撲に打ちこむ全国の選手たちはもちろんのこと、『天才ゴルフ少女』との呼び声高い須藤弥勒さん(小学6年生軽量級)や宮城野親方の娘である白鵬真結羽さん(小学1年生の部)、白鵬美羽紗さん(中学生軽量級)、白鵬愛美羽さん(高校生中量級)が相撲に初挑戦した。
須藤さんは「トレーニングにしても体幹の強さとか瞬発力とか、ゴルフとは違う部分が必要になったのですごく勉強になりました。ゴルフはどれだけ集中力を持続させて同じプレーができるかですけど、相撲の場合は相手ありきなので臨機応変にいろいろな方向から攻めたりすることが大切だと思いました」とコメント。相撲に必要なフィジカルを体感するとともに、新たな挑戦が自らのプラスになったようだ。
大会後半からはお笑い芸人・ハリセンボンの近藤春菜さんと箕輪はるかさんがMCとして登場。軽快なトークで会場を盛り上げた。宮城野親方もこの頃、現場に到着し「思い切り、そしてケガなくがんばってください」と選手たちにエールを送った。
スペシャルゲストはここまでかと思いきや、中高生の表彰式前に女子レスリング世界大会16連覇の大記録を持つ吉田沙保里さんが登場。幼少期にはわんぱく相撲大会などに出場して優勝を飾っていたと語り、ハリセンボンも交えてトークに花を咲かせた。
本大会には女子相撲界のレジェンドである山中未久さんと野﨑舞夏星さんも大会運営として参加。表彰式では吉田さん、山中さん、野﨑さんから賞状とトロフィーが選手たちに授与され、宮城野親方も加わって写真撮影を行なうという非常に豪華な表彰となった。
今大会には全国各地から選手、保護者、関係各位が参加し会場は大盛り上がり。女子相撲の人気と、日々の稽古の成果を発揮する場へのニーズの高さが垣間見えた。
女子相撲の第一線で活躍してきた山中さんと野﨑さんは「かつては女子相撲大会の大会は年に1回ほどしかなく、それ以外は男子の大会に混ざって腕を磨くしかなかった」と振り返る。ドリームガールズ杯の発足は、女子力士にとって夢へつながる架け橋となり得るだろう。今後の女子相撲の普及・発展にたしかな光が見えた1日となった。