フツウの女子が当たり前のように筋トレをする時代 ゴールドジム会員の男女比&年齢層に見るフィットネス界の現在と未来




今や街という街にジムができ、多くの人が筋トレに取り組むようになりました。ジムに通う人はどのように変化しているのでしょうか。

フィットネスクラブにおいて、7年連続でオリコン顧客満足度ランキング1位(2018~2024)を獲得した「ゴールドジム」のデータを見ていきましょう。

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同ジムを運営する株式会社THINK フィットネスによると、「多くの店舗の男女比は6:4くらいで、一部7:3という店舗もあります。どちらも男性のほうが多いです」とのこと。男性のほうが多いのは予想通りとしても、それに匹敵する勢いで女性の割合が非常に伸びていることがわかります。

本格派トレーニーも多いゴールドジムには、かつては女性が足を踏み入れにくいというムードもあったかもしれません。しかし、ここまで女性ユーザーがいる現在であれば、筋トレビギナーの女性でもすんなり溶け込んでいけそうです。通いやすく居心地もいい空間であれば、今後さらに女性のトレーニング意欲は高まるでしょう。

ゴールドジムサウス東京ANNEXでパーソナル指導を行なっている大長武史トレーナーは、「時代の変化の一番の要因となっているのが、女性のトレーニング人口の増加ではないかと思います」と言います。

「以前は女性のジム通いと言えば、ダイエットを目的としたスタジオプログラムの受講が中心でしたが、今はフリーウエイトエリアでも当たり前のように女性の姿を見かけるようになりました。100kgを超えるようなバーベルを扱う人もいて、そのパワフルな姿には驚くばかりです」

筋肉の研究が世界的に急速に進んだのは2000年前後から。筋トレによって筋肉を増やすと基礎代謝が高まり、脂肪が落ちやすくリバウンドしにくいカラダになることもわかりました。そうした情報が世の中に認知されたことが、女性のトレーニング人口を増やす大きな要因だったと言えるでしょう。

その延長として、単に痩せるだけでではなく、筋トレでメリハリのあるカラダをつくる、ボディをデザインするという考え方も広がっていきました。そしてボディコンテストの隆盛という潮流が生まれ、それが女性をさらに筋トレへ導いたと考えられます。

女性トレーニーの増加はフィットネス界の風向きを変え、新たなフェーズへと突入させました。また、超高齢化社会の到来により、中高年の筋トレニーズも高まってきています。そうした背景から、フィットネスの人気はまだまだ加速していきそうです。「もともとゴールドジムは年齢層が低いというイメージを持たれていましたが、会員数の増加とともに年齢層はかなり幅広くなっています」(TNINKフィットネス担当者)。

さらに近年はSNSでの情報発信が増えたことなども影響し、いわゆる“ガチ勢”ではない若年層の入会者も以前より増えているようです。フィットネスブームは今や“ブーム”の枠を超え、国民的な関心事へと発展しつつあるのかもしれません。

文/森本雄大
企画協力/株式会社THINKフィットネス