磨き上げられた健康美を競う『BEST BODY JAPAN(ベストボディジャパン/BBJ)』。シーズン2戦目となる『さいたま大会』が4月14日に埼玉会館で開催され、この春に照準を合わせてきた選手たちによる熱いステージが展開された。
それぞれの思いを胸に選手たちが舞台に上がる中、ベストボディ・ジャパン部門レディースクラス(30歳~39歳)で4位の成績を残した渡丸優生は、「自分を変えたい」という気持ちでトレーニングを始めたと言う。
「コロナ禍になってあまり人と関わらなくなったり、仕事がうまく行かなくなったりした時期があって、その時に『自分を変えたい』と思いました。それでトレーニングを始めたんですけど、途中からやるのが当たり前になってきて、良くも悪くもただのルーティーンになっていったんです。何か目標をつくって、自分もトレーニングもよりよくしたいと思って大会挑戦を決めました」
目標を掲げたことにより、マンネリ化していたトレーニングライフにハリが生まれた。よりよい体をつくるために食事にも気を遣うようになり、PFCバランスを考慮した食生活を研究。塩分を摂りすぎると体がむくむなど、自分の体質にも気づいてきた。
そして迎えた大会本番では、この日のために磨いたボディでステージに立った。惜しくも優勝はならず、「自分が想定していたより絞り切れなかったのと、緊張して足元がおぼつかなくなってしまいました」と悔しさを噛みしめた。そんなストイックな彼女にとって、トレーニングの魅力とは何なのだろうか。
「トレーニングの魅力は山登りに近いなと思っていて、山頂につくと楽しいんですけど、道中は全部が楽しいわけじゃないんです。トレーニングも終わった後は『今日も楽しかったな』って思うんですけど、やってる最中はきついです。だけどやり切った後の達成感がすごくあって、そういう表裏一体の魅力があると思います」
現在33歳。彼女の自分を変えるための道中は、まだ五合目に来たばかりなのかもしれない。今大会で味わった悔しさも、今後のがんばりのための活力になるだろう。無論、トレーニングをやめるつもりも毛頭ない。
「これからも山を登り続けますよ」と笑顔を見せ、渡丸は埼玉の地を後にした。