YouTubeに投稿しているボディビル解説動画が話題の筋肉マニアが、毎週一人のボディビルダーをピックアップして紹介していく連載「解体筋書」。今回は、2024年沖縄選手権優勝の伊波寿人(いは・ひさと)選手です。
骨格を包む丸みを帯びた筋肉
伊波選手は、沖縄県出身の二刀流ビルダーです。2021年FWJ沖縄大会のメンズフィジークでコンテストデビューを果たし、2023年にはJBBFの九州メンズフィジーク選手権で優勝を果たします。翌年には、沖縄選手選手権でボディビルデビュー。フィジークで培った逆三角形のシルエットと強みの腕を生かして、なんと初出場で優勝。沖縄県からまた一人逸材が誕生した瞬間でした。
そんな彼の特徴は、ボリューミーな上半身です。特に、肩腕のバルクは素晴らしく、上腕三頭筋外側頭の張り出しは目を見張るものがあります。三角筋や大胸筋の丸み、ミッドセクションの鮮明さなども彼の印象をより強めており、フロントのバランスは絶妙だと言えます。
一方、広背筋の純粋な厚みには課題が残っており、バックダブルバイセップスにおける下背部の表情はもう少し欲しいように思います。しかしながら、僧帽筋や脊柱起立筋は主張が強く、フィジークのバックポーズはこれらの部位を上手くコントロールすることによって、見事な凹凸感を演出しています。下半身の筋量も一つの課題になっていますが、臀部のサイズや内転筋の埋まり方は充実しており、進化する余地を感じさせます。
昨年からはフィジークとボディビルの両方で日本大会に出場し、上位層に喰らいつく姿を見せています。2カテゴリーを高基準で両立している選手は非常に珍しく、彼の一つのアンデンティティと言えるかもしれません。選手として成長期真っ只中の伊波選手が今後どのような活躍をしていくのか楽しみですね。
次回は、東京に襲来する優しい巨人についてお話しします。お楽しみに!
写真/森本雄大


