「クロスフィット」って何? 世界中で人気を集めるフィットネスの魅力に迫る




アメリカ発祥のクロスフィットは日本に上陸して15年余り、まだまだ認知されているとは言い難いスポーツだが、年々専用のジム(ボックス)も日本中で増加している。今回は今年の日本一を決めるJapan Championshipを9月に控え、盛り上がりを見せているクロスフィットについて複数回にわたり紹介する。

本企画で取材したのは、クロスフィットボックスのオーナーで、クロスフィット界の中心人物の一人としてクロスフィット業界を盛り上げている小杉幸博氏。「クロスフィットとはどのようなスポーツで、どんな魅力が詰まっているのか?」というテーマで話を聞いた。

【写真】クロスフィットに取り組む人々を激写

小杉幸博氏

Q1. クロスフィットと言う言葉を初めて目にする人も多いと思います。簡単にクロスフィットについて説明してくれますか。

クロスフィット(CrossFit)とは、歩く・走る・跳ぶ・持ち上げるなど、私たちが普段の生活で自然に行っている動きをもとにした、アメリカ発祥のトレーニングです。

運動の内容や強度は、一人ひとりの体力や経験に合わせて調整できるため、子どもからご年配の方まで、運動が初めての方でも安心して始められます。

また、僕も運営に関わっているJapan Championshipのようにスポーツとして楽しむこともできます。 世界中の色々な国で大会が開かれており、自分のペースで体を動かしたい人も、競技に挑戦したい人も、それぞれの目標に合わせて楽しめます。年齢や経験を問わず、「誰でも健康に、誰でも挑戦できる」。それがクロスフィットです。

Q2.クロスフィットジムと一般的なジムの違いは?

クロスフィットではジムを「ボックス(Box)」と呼びます。これは、一般的なスポーツジムのような鏡張りのスタジオやマシンがずらりと並ぶ空間とは異なり、倉庫のような広い空間で始まったことが由来です。

クロスフィットジムは、毎日コーチがその日のトレーニングメニューを用意し、一人ひとりの体力や目的に合わせて指導します。 何をすればいいか迷うことがなく、短い時間でも効率よく全身を鍛えられるのが大きな特徴です。

さらに、同じ時間に集まった仲間と一緒に運動するため、自然と声を掛け合ったり応援し合ったりする雰囲気が生まれます。一人では続けにくい運動も、楽しみながら続けやすい環境です。

「何をすればいいか分からない」という方でも、コーチと仲間がいるから安心。それがクロスフィットジムと一般的なジムの大きな違いです。

Q3.海外でのクロスフィットの位置付けは?

海外では、クロスフィットは「特別な人がやる運動」ではなく、生活の一部として親しまれているフィットネスです。

子どもから高齢者までが年齢や体力に合わせて楽しめて、消防士や警察官、軍人など、体力が必要な仕事をする人たちのトレーニングとしても取り入れられています。

またスポーツとしてのクロスフィットも注目されていて、クロスフィットの世界大会、CrossFit GAMESのオンライン予選には毎年20〜30万人の参加者がいます。

健康づくりから世界大会まで幅広い人が、それぞれの目標に合わせて楽しめるのが、海外でのクロスフィットです。

Q4. クロスフィットを一言で表わすなら?

クロスフィットを一言で表わすなら、取り組む目的によって2つの意味があります。1つ目は、「日常生活をより豊かにするためのフィットネス」です。

クロスフィットは、重い荷物を楽に持てるようになったり、階段を息切れせずに上れたり、子どもと思いきり遊べたり、年齢を重ねても自分の足で元気に歩き続けられたりと、毎日の生活をより快適にするための体づくりを目的としています。子どもから高齢者まで、一人ひとりが「昨日より少し元気な自分」を目指せるフィットネスです。

そして2つ目が、CrossFitのキャッチフレーズでもある「Forging Elite Fitness(最高レベルのフィットネスをつくる)」です。

これは、昨日の自分を超え、今日より明日へと成長し続ける姿勢を表しています。その先には、世界一の「最もフィットな人」を決める大会CrossFit Gamesがあり、世界中で数十万人のアスリートがその頂点を目指して挑戦しています。

健康づくりを目指す人も、世界一を目指すアスリートも、同じトレーニングをそれぞれのレベルで取り組める。それがクロスフィットだと思います(第2回に続く)。