頸部から脊柱に沿って走行する、脊柱起立筋群の深部にある細長い筋肉。
「腰多裂筋」「胸多裂筋」「頸多裂筋」の3つに分類され、椎体を覆うように付着する。
わずかながら脊柱を動かす作用も持つが、上下の椎骨を引きつけることで脊柱を安定させるのが主な役割である。
多裂筋は腰痛との関連性も高く、研究例も多い。
萎縮や活動性の低下など機能不全が起きやすい筋肉で、疲労の蓄積、または日頃から悪い姿勢を続けていると、多裂筋の持久力や耐久力が低下して脊柱に負担がかかる。
また、一度なんらかの原因で腰痛を起こすと脳からの神経伝達が悪くなり、そのまま委縮してしまうケースが多いとされている。
脊柱を安定化させるため外側の大きな筋肉よりも先に動く筋肉であり、動き出す際に痛み(腰痛)が生じることもある。
<起始>
・仙骨背面、腰椎の乳様突起、胸椎の横突起、第4~7頸椎の関節突起
<停止>
・2~4個上の椎骨の棘突起
<支配神経>
・脊髄神経後枝(C3~C4)
<主な働き>
・脊柱の伸展、側屈、回旋
・椎間関節の安定
<主なトレーニング法>
・リバースプランク
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