7/27(水)~7/29(金)の3日間、東京ビッグサイトで日本最大級のスポーツ、フィットネス、健康産業総合展「SPORTEC」が開催されました。さまざまなトレーニングマシンやサプリメントなどのブースが立ち並ぶ同イベントで、VITUP!編集部が「これは!」と思ったブースをリポートします。今回は、イベント内でも異彩を放つVR体験ブースをご紹介。
最新VRコンテンツが、スポーツ技術の向上を手助け
イベント2日目に潜入した私、編集部の中野は、さまざまなブースを回り、最新テクノロジーを駆使したトレーニング用品や、見たこともない画期的な製品などをたくさん体験してきました。
そんな中で今回体験したのは、VRコンテンツやARコンテンツ、3DCGをつくるシンフォニア株式会社が展開するVR体験ブース。
近年では、家庭用ゲーム機にも導入されるなど、一般化しているVR技術。近未来的な世界観や技術が好物な私は「これは体験しない訳にはいかない」とブースに突撃訪問してみました。
このブースで体験できるVRシステムは開発中のサッカーのシミュレーショントレーニングと、内野守備練習用のVRトレーニングの2種類。
小・中学校の頃に野球をしていた私は、内野守備練習用のVRトレーニングを体験してみることに……。
プロデューサーの小川広貴さんによると「VRでできる打撃トレーニングシステムは世に既出していて、プロ野球チームの『東北楽天ゴールデンイーグルス』がこのシステムを導入している前例があります。なので、実現が難しく前例がない守備のVRトレーニングシステムの開発に着手しました」
「内野守備練習用」ということもあり、ピッチャー、ファースト、セカンド、サード、ショートの守備を体験できるこちらのシステム。野球をしていた頃は基本外野を守っていた私ですが、今回はセカンドの守備に挑戦。
いざVRゴーグルを装着してみると、セカンドの守備位置から見えるリアルなグラウンドから見える壮大な景色がありました。
土や芝生の匂い、スタンドにいるファンの歓声も感じられそうなくらいにリアルで、緻密に再現されたグラウンドでいざ守備練習開始。
トレーニング開始前には打球の速度や上下の角度、打球が飛んでくる範囲を変えることが可能で、私は30km/hの速度で正面に来る打球で挑戦してみました。3球捕球すると3アウトでクリア、それ以外にも、捕球数を指定して終了、無制限に練習などルール設定が可能な仕組みになっています。3球を補球するとクリアできるモードでプレーし、最初はなかなかうまく捕球できなかったものの、2回目の挑戦で見事クリアすることができました。
さらにトレーニング中に何回捕球できたか、エラーしたかなどの分析も行なってくれるので、トレーニング後のフィードバックにも役立ちそうです。
小川さんはこのシステムについて「内野守備練習に特化したシステムではありますが、これからもっとブラッシュアップして、内野守備の連係や外野守備のシステムも発展してつくることができればと思います。そうしてテクノロジーを用いて、競技の発展、ひいてはスポーツ界の発展に少しでも貢献できればと思います」と、このシステムの大きな可能性に目を輝かせていました。
もしこのシステムが一般向けに使用できるようになり、内野守備だけでも家で練習することができれば、ボールを打つ人がいないと成り立たない本格的な守備練習が実行でき、さらに野球を始めたばかりの方の技術向上の助けになり得るのではないかと思いました。
また、簡単な守備だけでなく、外野守備のフライ捕球や内野守備の複雑な連係もVRを用いて練習することが実現できれば、より本格的な守備練習が可能になるかもしれません。
スポーツ界のさらなる発展の可能性を感じたブースでした。
今回体験した守備練習のVRシステム以外にも、さまざまなVR/ARシステムやアプリの開発を行なっているため、気になる方は以下のリンクよりチェックしてみてはいかがでしょうか?
文/中野皓太