体の筋肉と同じように、顔の浅層にある表情筋が衰えると「たるみ」や「老け顔」などを引き起こす。コロナ禍以降は口元を覆うマスクの着用機会が増えたことから、以前にも増して注目を集めている筋肉である。
前回紹介した頭部の筋肉や、今回新たに取り上げる以下の筋肉など、多くの筋肉が関与することで人の豊かな表情がつくり出されている。
【前頭筋(ぜんとうきん)】
<起始>帽状腱膜
<停止>眉と額の皮膚、皮下組織
<支配神経>顔面神経
<主な作用>眉の挙上、額に横ジワをつくる
【鼻根筋(びこんきん)】
<起始>鼻根筋膜、鼻根部
<停止>眉間部の皮膚
<支配神経>顔面神経
<主な作用>眉間の皮膚を引き下げる。左右の眉の間に横ジワをつくる
【口角挙筋(こうかくきょきん)】
<起始>上顎骨犬歯窩
<停止>口角、下唇の皮膚
<支配神経>顔面神経
<主な作用>口角の挙上
【口角下制筋(こうかくかせいきん)】
<起始>下顎骨
<停止>口角の皮膚、口輪筋
<支配神経>顔面神経
<主な作用>口角、上唇を外下方に引き下げる
【広頸筋(こうけいきん)】
<起始>下顎骨
<停止>第2・3肋間の高さの皮膚
<支配神経>顔面神経
<主な作用>頸部、鎖骨下方の皮膚を挙上し、筋膜を緊張させることで口角を下方に引き下げる
【前耳介筋(ぜんじかいきん)】
<起始>帽状腱膜
<停止>耳介軟骨
<支配神経>顔面神経
<主な作用>耳介を前上方に引く
【上耳介筋(じょうじかいきん)】
<起始>帽状腱膜
<停止>耳介軟骨
<支配神経>顔面神経
<主な作用>耳介を上方に引く
【後耳介筋(こうじかいきん)】
<起始>乳様突起
<停止>耳介軟骨
<支配神経>顔面神経
<主な作用>耳介を後上方に引く
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