体幹の筋肉の代表格と言えるのが腹直筋でしょう。中央のタテ線である『白線』と、直角に横切る『腱画』により6~8個のブロックに分かれており、表層を覆う皮下脂肪を落とすとシックスパックと呼ばれるバキバキの腹直筋が浮かび上がります。
体幹トレーニングは特別な器具を使わず自重で行なう種目も多いため、家でも手軽に取り組めます。有酸素運動とうまく絡めて、引き締まったお腹を目指しましょう。
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【体幹部】
<腹直筋・上部~中部>
・クランチ
足は浮かした状態で90°に固定し、頭もわずかに浮かせます。両手を胸の前で交差させ、肩を寄せて下に引き下げます。顔を足のつけ根に近づけるイメージで体を丸め、丸め切ったところで息をすべて吐き出します。
<腹直筋・上部~中部>
・シットアップ
背中を丸めるクランチの動作に、上体を起こす動きを加えます。足をお尻方向に引き寄せるほど強度が上がるため、慣れない人はやや膝を伸ばした状態で行なうといいでしょう。
<腹直筋・下部>
・リバースクランチ
足は浮かせたまま行ないます。膝を肩に近づけるイメージで背中を丸めていき、最も収縮したポジションで息を吐き切ります。勢いでお尻を挙げるのではなく、背中を丸めた結果、お尻が浮くというイメージで行ないます。
<外腹斜筋、内腹斜筋・上部>
・ツイストクランチ
シットアップと同様に、足の位置によって強度が変わります。足をお尻方向に引き寄せるほど強度が上がります。親指が下に向くように腕を内側に捻りながら、同時に体も斜め下方向に捻ります。そうすることで腹斜筋群だけではなく、大胸筋や前鋸筋にも刺激を入れることができます。
<外腹斜筋、内腹斜筋・下部>
・スタンディングツイスト
足の幅は肩幅よりも足2つ分ほど開きます。名前の通り、両腕を横に広げ立った状態で上半身を左右に大きく捻ります。なるべく下半身は固定し、カカトが浮かないように注意しましょう。
<腹横筋>
・バキューム
息を大きく吸い、続けて吐き切ったところで息を止め、腹を極限まで凹ませます。立った状態で行なう場合は、腹を凹ませるときに肩と胸を上に持ち上げ、同じように極限まで腹を凹ませます。
<腹横筋>
・ドローイン
バキュームとは違い、肩と胸は動かしません。息を大きく吐き切ったところで、腹を極限まで凹ませます。その状態を保ったまま、浅い呼吸を続けます。うつぶせで行なうと、重力がかかるため負荷が高まります。
監修:岡田隆(日本体育大学教授/博士)、八角卓克(株式会社LIFE BUILDINGフィットネス総合研究所上席研究員)
実技モデル:三嶋教夫、柿夏芽、水沢充裕
撮影協力:スタジオバズーカ