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トレーニングをすること、スポーツを楽しむことの魅力を発信していきます【佐久間編集長コラム「週刊VITUP!」第1回】




このたび、藤本かずまさ編集長の後を引き継ぎ、VITUP!の編集長を務めることになりました佐久間一彦です。まずは「はじめまして」の読者の皆様に簡単に自己紹介をさせていただきます。

小学3年生からレスリングを始めて、10歳のときから腹筋が割れていました。高校時代は年間360日練習の日々。試合前には最大12キロの減量。そんな生活をしていたため、人は腹筋がバキバキに割れているのが普通だと思って生きてきました。

時は流れて22歳で就職に伴い現役を引退。結婚して子供が生まれて30歳を過ぎた頃、自分の異変に気づきます。夏休みの家族旅行の写真を見ていると、子供たちと一緒に腹のたるんだおじさんが写っていました。「誰だ、これ?」と思ってよく見てみると、腹のたるんだおじさんの正体は、なんと自分でした。ちょうどその頃は「週刊プロレス」という週刊誌の制作に携わり、編集長になるタイミングで、不規則な生活と不摂生により、見事な中年ボディを手に入れてしまったというわけです。

思えば父親は、結婚前はプロボクサーでバキバキの格闘ボディだったと聞いたことがありましたが、私の知る父親はボテボテの中年ボディ。これも遺伝。自分も父親と同じようになるのか……と観念しかけました。しかし、私にとって幸いだったのは、父親の時代と違い、自分のライフスタイルに合わせて通えるジムが至るところにあったことです。

©stock.adobe.com

自宅から徒歩2分の場所にあるジムに入会し、ゆっくり走って体力を戻すことから始め、久しぶりにバーベルを握り、「アイツしょっぱいな」という周囲の冷たい視線にも耐え(被害妄想)、1カ月、2カ月とトレーニングを続けると、体に変化が表れます。これが噂に聞く“マッスルメモリー”というのでしょう。筋肉たちが体に蘇ってきました。ご無沙汰だった筋肉たちに「おかえりなさい二頭筋」「腹筋さん、お久しぶりです」と挨拶をして旧交を温め、さらにトレーニングに励むこと半年。余分な体重、体脂肪たちと別れを告げることに成功。もちろん、年齢も環境も違うため現役時代と同じようにとはいきませんが、引き締まった体には戻すことができました。

現在はスポーツジャーナリストとして、東京2020オリンピック・パラリンピック期待のアスリートを取材する機会も数多くあります。ストイックな日々を過ごす選手を取材するなら、最低限のマナーとしてだらしない体にはならない。それが自分の中のルールです。

現在の日本には筋トレやランニングに限らず、初心者でも気軽にあらゆるスポーツ(格闘技)をできる環境がたくさんあります。VITUP!では幅広く、トレーニングをすること、スポーツを楽しむことの魅力を発信していきたいと考えております。

競技者として日本一、オリンピックを目指した経験、スポーツジャーナリストとして世界のトップで闘うアスリートの取材を通して得た知識、そして中年太りの悪夢体験…。自分が得てきたすべての財産をもとに、楽しいVITUP!を作っていきたいと思います。それでは読者の皆様、今後ともVITUP!をよろしくお願いいたします。

佐久間一彦(さくま・かずひこ)
1975年8月27日、神奈川県出身。学生時代はレスリング選手として活躍し、全日本大学選手権準優勝などの実績を残す。青山学院大学卒業後、ベースボール・マガジン社に入社。2007年~2010年まで「週刊プロレス」の編集長を務める。2010年にライトハウスに入社。スポーツジャーナリストとして数多くのプロスポーツ選手、オリンピアンの取材を手がける。