カリスマトレーナーとチューナー&レーサーの異色対談! 岡村和義さん①【髙田一也のマッスルラウンジ 第36回】

大好評「マッスルラウンジ」。今回はこれまでとは打って変わって異色の対談が実現。対談相手は還暦を迎えながらも筋トレに励む、チューナー&レーサーの岡村和義さん。異なる世界で活躍する二人の対談はどんな方向に向かうのか!?

「トップレーサーはみんな筋トレをやっている」(岡村)
「筋肉を使うと脳の意識がすごく敏感になる(髙田)

髙田:自動車のチューナーであり、自らレーサーも務める岡村さんと対談させていただけるということで、楽しみにしてきました。本日はよろしくお願いします。

岡村:こちらこそ、よろしくお願いします。それにしてもすごい腕をされていますね(笑)。

髙田:けっこう着やせするタイプなんです(笑)。早速ですが、岡村さんがトレーニングを始めたきっかけを教えてください。

岡村:若い頃から多少はやっていたんです。太りやすい体質ということもあって、朝のウォーキングと週に2回のジム通いは何となく続けていました。

髙田:その頃のトレーニングは自己流ですか?

岡村:そうですね。ところが今から3、4年前に腰を痛めてしまって、ウォーキングもトレーニングもできなくなってしまったんです。1年以上やらなかったら、ブクブク太ってしまって。そんな時に知り合いの川島(悦実=UR)がパーソナルトレーナーをやり出しまして、去年の4月からは週1回、私も無理矢理トレーニングをやらされるようになったんです(笑)。

髙田:始められてから、ちょうど1年ですね。

岡村:最初は筋肉痛が半端じゃなくて、ただつらいだけでした。だから自主トレをやれと言われても、「そんなのできないよ」と思っていて。ダンベルやバーベルは自宅にもあったんですけど、1人でセットし直すのが面倒なので、しばらくやっていなかったんです。それが、今年の1月にダイヤルを回すだけでウエイトを変えられるダンベルをジムで見かけて、試しに自分も買ってやっていたら、すごく楽しくなってきたんです。

髙田:簡単に重さを変えられるので、便利ですよね。

岡村:日曜日はパーソナルに行って、月曜日は会社が休みなので筋トレはやらずに、火曜日から金曜日までは毎日自主トレをしています。それを続けていたら二の腕のあたりが硬くなってきて、「あれ?」と。これは真剣にやろうかなと思いました。

髙田:結果が出はじめると楽しいですよね。

岡村:年齢を重ねていても変化はあるものなんですね。

髙田:そうですね。僕がまだトレーナーになったばかりの頃に、70歳の方を指導させていただいたことがありました。その方は現役の社長さんなんですけど、講演会をされるときによぼよぼと登壇して、話すことだけ立派なのがすごく嫌だとおっしゃっていたんです。もともとラグビーをやられていた方なんですけど、ヒザのケガをされてから歩くのが困難になってしまったそうなんです。とにかく自分でしっかり歩きたいということで、僕のところに来てくださいました。

岡村:最初はどういうことから指導するんですか?

髙田:慎重にリハビリのようなものから始めたんですけど、徐々に重さを上げていって、100キロのレッグプレスが6回できるまでになりました。普通に歩けるようになりましたし、ご本人もすごく楽しんでいらっしゃいました。ウエイトはすごいんだなとあらためて実感した出来事でしたね。60代、70代になると、筋肉をつけるのも身体を快適な状態にキープしておくのも大変だと思われがちなんですけど、そうでもないということを僕は広めたいです。その後も60代以上の方を何人も指導させていただきましたけど、しっかり筋肉は発達しますし、何よりみなさん活き活きとされています。高齢化社会の日本にとって、トレーニングをして健康でいることはすごく必要なことなんじゃないかと思いますね。

岡村:本当に最近はトレーニングの効果を実感しています。

髙田:岡村さんは還暦を迎えられた現在も、レースに出場してらっしゃるんですよね?

岡村:日曜日はレースやドリフト大会があるんですけど、終わった後は筋肉痛や脱力感があって、次の日の仕事に影響してしまっていたんです。筋トレを始めてからは体力がついて、レースだけではなく日常の集中力もついたなと感じています。カーレーサーってあまり筋肉を使うことがないと思われている節があるんですけど、トップカテゴリーを走っている人たちはみんないい身体をしていますし、陰で筋トレをやっていますよ。

髙田:スポーツによって求められる筋力の違いはあると思いますけど、やっぱり基本が大切だと思うんですよね。僕は25歳でウエイトトレーニングを始めるまで一切運動をやったことがなくて、運動神経も鈍いと思っていました。小学生の頃に走ったこともあったんですけど、一番遅かったですし。ウエイトを始めて筋肉はついていったんですけど、それと運動は別物だと思っていたんです。でも、あるときに走ってみたら、めちゃくちゃ速く走れたんです。なぜかを考えてみると、ウエイトトレーニングって神経系のトレーニングになっているんです。筋肉を鍛えることで、その筋肉を使うという脳の意識がすごく敏感になるというか。あとは単純に力がついたので、一歩踏み込む力が強くなるんですよね。

岡村:へぇ。筋肉を鍛える影響って意外なところにもあるんですね。

髙田:逆上がりもまったくできなかったんですよ。ウエイトトレーニングで身体ができた後にやってみたら、助走も使わずに腕力だけでできました。生まれて初めて逆上がりができたのが、37歳のときです(笑)。今年48になるんですけど、年齢を感じないどころか20代前半の頃よりも健康状態がいいですし、運動神経も優れていると思います。

岡村:面白いものですね。

取材&構成・編集部/撮影・山中順子

髙田一也(たかだ・かずや)
1970年、東京都出身。新宿御苑のパーソナルトレーニングジム「TREGIS(トレジス)」代表。華奢な体を改善するため、1995年よりウエイトトレーニングを開始。2003年からはパーソナルトレーナーとしての活動をスタートさせ、同時にボディビル大会にも出場。3度の優勝を果たす。09年以降はパーソナルトレーナーとしての活動に専念し、11年に「TREGIS」を設立。自らのカラダを磨き上げてきた経験とノウハウを活かし、これまでに多数のタレントやモデル、ダンサー、医師、薬剤師、格闘家、エアロインストラクター、会社経営者など1000名超を指導。その確かな指導法は雑誌やテレビなどのメディアにも取り上げられる。
TREGIS 公式HP
岡村和義(おかむら・かずよし)
1958年1月1日、埼玉県出身。チューナーであり、SUPER GT 300クラスや全日本プロドリフト選手権(D1)にも参戦するレーサーでもある。生粋のシルビアマニアとしても有名。
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