カリスマトレーナーとプロレス界の鉄人が熱血対談! 小橋建太さん④【髙田一也のマッスルラウンジ 第44回】

大好評「マッスルラウンジ」。プロレス界の鉄人・小橋建太さんとの熱血対談の最終回です。今回はともに経験した増量の厳しさから始まり、日本のトレーニーの現状、髙田さんの食生活、ふたりの老後の目標へと話が展開していきました。

「日本でも体のケアが一番にくる時代になるのでは」(髙田)
「2歳の娘が20歳になるまで元気でいることが目標」(小橋)

髙田:小橋さんも細かった時代があったと思いますが、体を大きくする過程で大変だったことはありますか?

小橋:髙田さんは減量も経験されていると思いますけど、僕はとにかく大きくなれという感じで減量は経験していないんです。どちらがつらいか比較はできないですけどね。

髙田:体質にもよると思いますけど、僕は増やすほうが大変だと思います。僕は元が細かった分、過剰に食べなければならなかったんです。減量するときは、食べなくていいんだと喜んだくらいでした。50kgから105kgくらいまで増やしたんですけど、あれはつらかったですね。きっと体重を大きくキープされている方はすごく大変なんだろうなと思います。

小橋:たしかにきつかったですね。

髙田:最大で何kgあったんですか?

小橋:123kgくらいです。通常は110kg~117kgくらいですね。

髙田:それをキープされるのは大変ですよね。プロレスの巡業に行くと食事の時間などもバラバラだと思いますから、苦労も多かったのではないですか?

小橋:大変ですね。でも、それは言い訳になってしまうと思いますし、プロレスに限らずどんな職業でも同じくらい難しいところはありますからね。

髙田:「しょうがない」で片づけると、何でもしょうがなくなってしまうんですよね。探せばできる方法が必ずあると思います。おそらく、50代60代でトレーニングを始めようとか、健康に対して自分の意識を上げようとする方々は、絶対に人生でいろいろなことを乗り越えてきているはずなんです。でも、体づくりのことになると、それだけの結果が出るんですよいうのが日本ではあまり浸透していないんですよね。

小橋:髙田さんはアメリカで生活をされたことはありますか?

髙田:いえ、ないです。何度か行ったことがあるくらいで。

小橋:アメリカはトレーニング人口が全体の16パーセントくらいいるらしいんですけど、日本は3パーセントくらいしかいないんです。

髙田:全然増えていないんですよね、じつは。

小橋:アメリカは保険制度がないことも関係しているのかなと思いますけどね。自分で健康を守らないといけないから。でも、アメリカはいろいろな年齢層がジムにいますよね。

髙田:時間帯も朝が混んでいたりしますからね。

小橋:トレーニングをしてから会社に行くとか。元気な人は仕事もできると思いますし。

髙田:社会的な評価も高いみたいですよね。日本もいずれは、自分の体に対するケアや自己管理が一番の価値にくるような時代になっていくのではないかと思います。

小橋:今はコンピューターが発達して何でもコンピューターがやる時代じゃないですか。もしかしたら若返りの薬ができるかもしれない。でも、自分の体を鍛えてくれるようなものはできないと思うんです。自分の健康は自分で守らないと。健康ブームは一時平行線でしたけど、また絶対くると思うんですよ。人間の老いは、誰もが経験する永遠のテーマですからね。

髙田:なると思わなかったですよね。僕は今、40代後半になっているので。

小橋:僕もまさか自分が50を超えるとは思わなかったです。でも、必ずそういうときは来るんです。

髙田:大きな病気にかかってしまうことは仕方がないことかもしれないですけど、健康を意識して備えておけば、病気に対する抵抗力も強くなると思います。僕はここ数年、人から極端に思われるような食生活をしているんです。でも、そんなことで健康を維持できるんだったらいいじゃないかという考えなんですよね。

小橋:どんな食事ですか?

髙田:砂糖と小麦粉が少しでも入っているものは食べないです。昔は週に1日は好きなものを食べても大丈夫な日にしていたんですけど、極めてみたいと思ったので、それもやめたんです。そうすることで何が一番変わったかというと、すごくわかりやすかったのが精神的なものなんです。あまり砂糖のことを悪く言うわけではないですけど、自分にはあまり合っていなかったなと感じました。血糖値が上がったら脳のテンションもすごく上がるんですけど、その後は一気に下がるんですよね。そうするとまた甘いものが食べたくなる。その繰り返しで精神的にイライラしたり、躁うつのような状態を繰り返していたときがあったんです。やめてからは一切食べたいとも思わなくなったので、今はまったく無理をしていません。どうしてもお仕事で食べなければいけないときもありますけど、自分で考えた目標の98パーセントは達成しています。

小橋:すごい意志の強さですね。

髙田:でも、ある時期からそのほうが楽になってしまったんです。自分でつくって持ち歩いているんですけど、食べることに振り回されないのは楽ですね。

小橋:外食は一切ないんですか?

髙田:あるんですけど、自分が食べられるものを選んで食べます。あと、僕は子どもがいないんですけど、6歳の姪が10代後半とかになったときに並んで歩いても恥ずかしくなかったり、甥と一緒に運動ができてというような、妹の子どもたちにとってもいい模範でいられる老後を送りたいという目標ができました。

小橋:いい目標ですね。うちの娘はまだ2歳なので、20歳になる頃には僕は70手前ですよ(笑)。でも、ひとつの目標としてそれまでは元気でいるぞと思っています。それを超えたら今度は30歳を超えるまで元気でいたいとか、結婚するまでとか。健康でいることを少しずつクリアしていけるようにしたいですね。小さな目標をクリアしていけば、もしかしたら100歳くらいまで生きるかもしれない。それはやってみないとわからないので。

髙田:そうですね。僕にとって小橋さんは、人生においても体を鍛えることにおいても大先輩なので緊張しましたが、歩んできた道は違っても、健康のためにトレーニングが大切だという共通の考えに至っていたことを実感できてすごくうれしかったです。本日はありがとうございました。

小橋:僕も髙田さんとお話をして、自分と同じことを思っている方がいるんだと感じました。上辺だけのトレーニングではなく、クライアントさんたちのために信念を持ってやられているからこそ、髙田さんを慕ってたくさんの方が来ているんだと思います。目標を言わないけどトレーニングを継続している方がいると髙田さんがおっしゃっていましたけど、目標を言わないで継続するなんてよっぽどの信頼関係がなければ無理ですよね。すごいなと思います。今日は髙田さんとお話ができて、勉強になりました。ありがとうございました。

取材&構成&撮影・編集部

髙田一也(たかだ・かずや)
1970年、東京都出身。新宿御苑のパーソナルトレーニングジム「TREGIS(トレジス)」代表。華奢な体を改善するため、1995年よりウエイトトレーニングを開始。2003年からはパーソナルトレーナーとしての活動をスタートさせ、同時にボディビル大会にも出場。3度の優勝を果たす。09年以降はパーソナルトレーナーとしての活動に専念し、11年に「TREGIS」を設立。自らのカラダを磨き上げてきた経験とノウハウを活かし、これまでに多数のタレントやモデル、ダンサー、医師、薬剤師、格闘家、エアロインストラクター、会社経営者など1000名超を指導。その確かな指導法は雑誌やテレビなどのメディアにも取り上げられる。
TREGIS 公式HP
小橋建太(こばし・けんた)
1967年3月27日、京都府出身。全日本プロレス時代は四天王として活躍。NOAH移籍後、ヒザの大手術を乗り越えてGHCヘビー級王者に輝き、13度の防衛に成功し、絶対王者と呼ばれる。06年に腎臓がんが発覚したが、07年12月に奇跡の復活。13年5月11日に引退し、現在はプロレス興行「Fortune Dream」のプロデュースや解説など、幅広い活動でファンに元気や勇気を与えている。また、2018年4月には自身が代表を務めるジム「エニタイムフィットネス等々力」をオープンした。
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