【岡部友の“天使への階段”第9回】トレーニングとの向き合い方

“美尻のカリスマ”岡部友さんによる連載コーナー。「Fitness Angel」Campを通じて、さまざまなトレーニング歴の人と触れ合う機会があった。トレーニングに打ち込む女性が増えた今だからこそ、伝えておきたいことがある。今回は岡部さんのトレーニングとの向き合い方を紹介する。

運動は歯磨きと一緒なので成功も失敗もない
物事を0か100かで決める必要はない

――今回の「Fitness Angel」はShowとCampという二つの軸がありました。ファイナリストを目指すことが目的ではなく、Campでトレーニングを学びたいという女性もたくさんいらっしゃいましたね。

岡部:みんなノートとペンを持ってきて熱心に聞いてくれました。トレーニングやフィットネスをやりたい人はたくさんいるけど、何をやったらいいかわからないという人が多いように感じます。間違った情報も多いので、トレーニングをやりたい人たちに直接ウソもホントも教えられるというのは、それだけで意義があったと思います。

――トレーニング歴が浅い人は、あの場に参加するだけでも大きなチャレンジだったと思います。

岡部:1対1で私のパーソナルを受けるのは、ハードルが高いと思っている人もいるみたいなんです(そんなことはないんですけど)。「もう少し練習してから行きます」という人もいました。

――やっぱりパーソナルをつけるという行為自体が、ハードルが高いと感じるのかもしれません。

岡部:以前はパーソナルといえばセレブやアスリートのものというイメージがあったので、その影響もあるのかもしれません。そういう意味でもハードルが高いと感じていた方にとっては、みんなでやるということでハードルが低くなったみたいで、「Campは行きやすかった」という声を多く聞きました。新しいことを始めるのは不安があって当たり前。フィットネスレベルは違っても、みんな正しいアプローチができれば誰でも変わる。最初はできなくても大丈夫ということを今回のCampでは伝えたかったんです。

――どうしても最初の一歩を踏み出すのは大変ですからね。

岡部:踏み出せないのは失敗したくないって思うからだと思います。でも、運動って歯磨きと一緒なので、成功も失敗もないんですよ。

――歯磨きみたいなものですか。

岡部:今日できなかったことを人生の終わりのような罪悪感に思う人って結構いるんです。「計画を立てたのにできなかった」とか「今日はこんなに食べちゃった」とか。それで「私はダメ人間だ」と言って落ち込む。なんでも0か100かで決めようとすると、ちょっとできないことがあると、自分はダメな人間だと思ってしまう。

――真面目な人ほどその傾向が強いかもしれませんね。

岡部:トレーニングを始めているだけでもすごいことなのに、ハードルを高くすることによって、自分をダメ人間にしてしまうところがあるんですよね。歯磨きと一緒だって考えたら、今できなかったから後でやるとか、昨日は忘れちゃったけど、今日はやっておこうとか、それぐらいでいいんですよ。全然大ごとじゃないのに大ごとに考えすぎて落ち込むという人が多いんですよね。できなかったことは別に失敗じゃないんですよ。

Campには毎回たくさんの方が参加した

――岡部さんはすごくポジティブな思考の持ち主だと思いますが、何かを始めるときに失敗を考えることはありますか?

岡部:失敗することを考えることはないです。頭でイメージするものを考えて行動に移すんです。何かをやったその結果というのは、経験にしかならないと思っています。仮に失敗したとしても、それは経験として自分の中に残ります。成功したら頑張ったぶんだけ認められたということだし、どっちにしろ死なないから大丈夫なんですよ。そういう考え方なので、緻密に考えて行動はしますが、「失敗するかもしれないからやめる」というような考え方は一切ないです。

――昔からそういう考え方ですか?

岡部:死ぬか生きるかで考えるようになったのは、結構昔からですね。冷静に考えると、私の死生観なんですよ。「何が起きても死なないから大丈夫」ってすぐに思ってしまうんです。女性に多い「ドラマクイーン」って言葉を知ってますか?

――ドラマクイーン? どういう意味ですか?

岡部:別の言い方をすると「悲劇のヒロイン」です。悲劇のヒロインになってしまう女子って多いんです。どうしても周りの目を気にしてしまう人もいますけど、自分のままでいいのになって思います。自分のままでいると嫌われるかもしれないと思うから違う自分を見せようとしてしまう。トレーニングを継続することで、「嫌われる勇気」みたいなものをつくっていってほしいと思います。トレーニングは心も強くなりますから。ただ、一番間違えてはいけないのは、結果では強くならないということです。

――結果で強くならないとは?

岡部:トレーニングをすることで何か結果が出ます。それでビフォーアフターのアフター写真を撮れたからといって、人間が強くなるわけではないのです。そこまでの道のりで心が強くなるんです。トレーニングで体を強くする。その過程で心が強くなる。心と体はセットなんです。

取材・佐久間一彦

岡部友(おかべ・とも)
1985年12月6日、横浜市生まれ。株式会社ヴィーナスジャパン代表取締役。高校卒業後、アメリカで運動生理学、解剖学を学び、フロリダ大学在学中に、プロアスリートに指導できるスポーツトレーナーが保持するNSCA‐CSCSの資格を取得。帰国後、女性専用パーソナルトレーナーを経て、2016年3月、女性専用のフリーウェイトジム「Spice up Fitness」を東京・南青山にオープン。2017年9月には原宿に2店舗目をオープンした。“美尻のカリスマ”として女性を中心に絶大な支持を集める。