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BCAAの「ロイシン」は水戸黄門のような存在

サプリメント実践的活用のスペシャリストである桑原弘樹さんが、サプリや栄養に関する疑問を解決する連載。第15回は、BCAAのひとつである「ロイシン」について。

■「バリン」「イソロイシン」が脇を固めることも重要

前回はBCAAについて説明しました。今回はその中のひとつのアミノ酸である「ロイシン」です。

BCAAにおいて、とくに筋肥大への影響はロイシンによるものと考えられています。そのため、各社のBCAAサプリメントはバリンやイソロイシンよりも、ロイシンを多く配合しています。

一般的にはバリン:ロイシン:イソロイシンを1:2:1、もしくは2:3:2くらいに配合しているケースが多いです。細かい比率については諸説ありますが、1.2:1.8:1を理想とする説が2004年に発表されていました。

私はよくBCAAを時代劇の水戸黄門や、昭和の女性アイドルグループのキャンディーズに例えてセミナーや授業をしていました(←学生はあまり知らなくて不評でしたが……)。

黄門様がロイシンで、バリンとイソロイシンが助さん格さんのようなイメージです。もしくは中心がランちゃんで、スーちゃんとミキちゃんが両隣りのような立ち位置です。

主役はロイシンですが、ロイシンだけでは成り立たない。名脇役のバリンとイソロイシンが不可欠というわけです。ソロコンサートもアリですが、やはりキャンディーズとしてコンサートをする場合は3人必要なのです。

3つのアミノ酸は、骨格が一部分岐した分子構造を持つという点において、構造が似ているアミノ酸です。そのためBCAAの代謝酵素も3つ同時に反応するようになっているので、ロイシン単独ではなく、BCAAとしてトータル的に摂取することに意義があるようです。

最近はBCAAではなくロイシンとしての研究も進んできており、ロイシンを単独で配合するサプリメントも増えてきました。ただし、エネルギーとしての活用や集中力の維持といった筋肥大以外の効果については、ロイシン単独ではなくBCAAとしての効果となりますので、やはりロイシンは「BCAAの中の主役」という位置づけでいいかもしれません。


桑原弘樹(くわばら・ひろき)
1961年4月6日生まれ。1984年立教大学を卒業後、江崎グリコ株式会社に入社。開発、経営企画などを経て、サプリメント事業を立ち上げ、16年以上にわたってスポーツサプリメントの企画・開発に携わる。現在は桑原塾を主宰。NESTA JAPAN(全米エクササイズ&スポーツトレーナー協会 日本支部)のPDA(プログラム開発担当)。また、国内外で活躍する数多くのトップアスリートに対して、サプリメント活用を取り入れた独自のコンディショニング指導を行ない、Tarzan(マガジンハウス)など各種スポーツ誌の企画監修や執筆、幅広いテーマでの講演会など多方面で活躍中。著書に「サプリメントまるわかり大事典」(ベースボールマガジン社)、「私は15キロ痩せるのも太るのも簡単だ!クワバラ式体重管理メソッド」(講談社)、「サプリメント健康バイブル」(学研)などがある。プロフィール写真のタンクトップにある300/365の文字は、年間365日あるうち300回のワークアウトを推奨した活動の総称となっている。300日ではなく300回であることがポイントで、1日2回のワークアウトでも可。決して低くはないハードルだが、あえて高めの目標設定をすることで肉体の進化が約束されると桑原塾は考え、実践している。