後ろは変えても前は変えない。生活のリズムを整える方法【佐久間編集長コラム「週刊VITUP!」第130回】




VITUP!読者の皆様、こんにちは。日曜日のひととき、いかがお過ごしでしょうか? 先週は2018年3月に「週刊VITUP!」の連載が始まって以来、初の休載とさせていただきました。また、今週からよろしくお願いします。

 

さて、129週間(約2年半)毎週書き続けていたコラムを書かなかった先週は、とても違和感がありました。どうしても執筆できない事情があって休載にさせていただいたのですが、書かない罪悪感というか、やって当たり前のことをやらない気持ち悪さが存在しました。この罪悪感は、炭水化物の重ね食いをしてしまったときのような罪悪感であり、やらない気持ち悪さは、ジムに行ったのにバーベルを握らない気持ち悪さといえば伝わるでしょうか(余計わかりづらい?)。

 

私にとって2年半毎週書いていた「週刊VITUP!」は、完全なるルーティンになっていたということ。毎週のコラム執筆に限らず、自分にはいくつものルーティンがあることに気づきました。それが崩れると生活の乱れにつながっていきます。ルーティンや生活のリズムを守ることは、健康的な生活を送っていくうえで、とても大事なことです。私の日常のルーティンを整理してみましょう。

 

まず起床は朝6時。食事を済ませて7時には家を出ます。月・水・金は8時くらいからジムでトレーニング。それ以外の日も8時出勤は変えず、早い時間から仕事を始めます。ちなみにトレーニング終わりのプロテインは、必ず牛乳割(300ml)で飲みます。ここまでが朝のルーティンです。

 

取材がある日とない日で仕事の仕方は変わってきますが、基本的に昼食は13~14時の間。昼食後は必ずブラックコーヒーを飲みます。そしてお腹がいっぱいになった後は眠くなるので、デスクでしれっと20~30分仮眠(寝たほうが効率が上がります)。これが昼のルーティンです。

 

仕事の終わりは普通のサラリーマンとは違うので決まっていません。現場から直帰のときもあれば、打ち合わせから飲み会のときもあり、制作が複数重なっていれば深夜まで、あるいは徹夜作業になることもあります。つまり、一日の終わりはルーティンがつくれないのです。

 

ここで大事なこと、日々の生活のなかで私がこだわっているのは、スタートを変えないことです。上記のように我々の編集業務は、後ろの時間は状況によって変わってくるため、仕事の終わり時間をきっちり決めることができません。だからこそ、始動を変えないことが大事だと思っています。

 

たとえば、「昨日は徹夜だったから今日は昼過ぎまで寝て午後から出勤しよう」とか、「今日は20時に終わったから明日は6時から始動しよう」……という具合に、終わり時間から始動時間を計算してしまうと、日々の生活リズムがバラバラになってしまいます。だから、スタートは変えないようにしているのです。出勤時間がランダムな仕事をしている人は、どうしても後ろの時間から始動時間を考えてしまいがちだと思います。それでも始動は変えないのです。後ろの時間はバラついても、前が固定されていれば、大きく生活のリズムが乱れることはありません。

 

生活のリズムの乱れは体内リズムの乱れにつながり、肥満やメタボ、糖尿病のリスクを高めると言われています。寝だめしたのに疲れがとれないという方も、原因はリズムの乱れだと思ったほうがよいでしょう。

 

仕事でハードワークして、ジムでもトレーニングしても、意外といつもシャキッとしていられるのは、スタートを変えずに生活リズムを保っていることが、大きいと思っています。個人差はあると思いますが、生活リズムが乱れがちだなという方は、朝から昼までのルーティンは崩さない、佐久間式生活リズム改善法を試してみてください。

 

佐久間一彦(さくま・かずひこ)
1975年8月27日、神奈川県出身。学生時代はレスリング選手として活躍し、高校日本代表選出、全日本大学選手権準優勝などの実績を残す。青山学院大学卒業後、ベースボール・マガジン社に入社。2007年~2010年まで「週刊プロレス」の編集長を務める。2010年にライトハウスに入社。スポーツジャーナリストとして数多くのプロスポーツ選手、オリンピアン、パラリンピアンの取材を手がける。