類まれな決意と熱量でつかんだ女王の座。石川実奈子の進化は止まることを知らない【Super Body Contest 2022 FINAL】




12/10(土)に開催されたSuper Body Contest(SBC)の決勝大会となる『SBC 2022 FINAL』にて、SBC部門ELEGANT(女子30歳~39歳)クラスを制したのは石川実奈子だった。

サーファーとして活動している彼女が、本格的にコンテスト出場を目指してトレーニングを始めたのは今年3月のこと。当時、「『ボディコンテストに出よう!』と決意した日から、生活に張りが出たように感じます」と自身のInstagramに投稿しており、パーソナルトレーニングを開始。トレーナーとしてタッグを組んだのは、昨年のSBC FINAL男子TREND部門チャンピオン・岡本寛之。自身の勝利に加え、女子TREND部門総合優勝の時任美帆もサポートした、SBC屈指の名選手兼名トレーナーだ。

やるなら目指すはチャンピオン。一切の妥協なく突き進んでいった彼女は、6月の兵庫大会では抜群の存在感でELEGANTクラスを制し、その勢いでChampion of the show(総合優勝)も獲得。さっそく一つの結果を残したわけだが、「6月の神戸の大会が終わり、まず私がした事。優勝し頂いたトロフィーとメダルを箱に入れ、目につかないクローゼットの奥にしまいました。私の性格的に【驕る(おごる)】という事は無いのですが、チャンピオンになった事を忘れて、初心に戻るという事を徹底したかったのです」とSNSで後日明かしており、常にチャレンジャーであり続けるという芯の強さと覚悟の大きさは、出場したどの選手よりも強かったのかもしれない。

迎えたFINALの舞台でも、クールビューティーさを存分に示すステージングで注目を集め、ELEGANTクラスを制覇。眼光の鋭さを持ち合わせた独特の雰囲気、そして自信にあふれるポージングはクラスの中でも群を抜いており、階級日本一に相応しいものだったのは言うまでもない。惜しくも総合優勝には届かなかったものの、SBCに石川実奈子という名を強く刻み込む存在感を見せたのは間違いないだろう。

パートナーを務めた岡本も以前に石川が兵庫大会で優勝した際に「総合championの発表の瞬間にはこれまでの過程を思い出しながら号泣。自分がステージで上がった時は号泣しなかったのに、まさに自分がステージに立つ時以上の本気、そして熱量でした」とコメントしており、誰よりも強い決意でつかんだ女王の座。

大会後、「世界で戦える選手になる!」と宣言。有言実行を積み重ね、また新たなステージへに向けてその一歩を踏み出していく。

文・写真/木村雄大