1日1回は定食、それ以外は質素でもなんとかなる?【アラサー男の質問に管理栄養士がズバリ回答③】




アラサー&一人暮らしである私の食事を管理栄養士の大野尚子さんに見ていただき、改善のためのアドバイスをいただく本企画。今日は3日目です。前回までは平日2日間でしたが、今回は休日の食事を見ていただきます。

栄養面からアスリートのサポートや、生活困窮世帯への支援などを行なっている大野さん

自炊での栄養価を度外視しがち

平日はフレックスタイムで10時~22時頃の幅で作業時間が変動することもあり、休日のリズムも自然と平日に寄ってしまいます。起床時間はだいたい朝7時~8時くらい。前日の夕食が遅いのでお腹が空かず、この日はまず10時頃にうどんを食べました。うどんを冷凍しておき、レンジでチンしてつゆととろろ昆布をかけるだけ。安上がりかつ簡単なので頻繁に活用しています。

お気に入りの焼き海苔とろろ昆布をトッピング

うどんは消化がいいからか、すぐにお腹が空きます。13時には間食としてバナナとクロワッサンをパクリ。体質的に痩せやすいので、なるべく多くカロリーを摂りたいこともあり間食しがちです。

間食はバナナとクロワッサン

インドアDayだったこの日は、15時頃にレトルトカレーを食べました。冷凍食品のコロッケとナスを添えてちょっと豪華にします。お気づきだと思いますが、家での食事は質素と言うか手抜き感が満載。基本的に安く、手間がかからないものばかり食べているので栄養も偏りがちな予感がします。

お手製野菜カレーセット

その後は、原稿を書いたりテレビを見たり。そして、締めは銭湯へGO! 入浴とサウナでととのったらお腹が空いてきたので、22時という遅めの時間にサバ味噌定食(大盛)をいただきました。家では基本質素な食事をしている分、1食でも定食を入れれば何とかなるだろうという魂胆です。

銭湯の食堂で食べたサバ味噌定食

超平凡な1日を終えて眠りにつきますが、振り返ると定食以外は適当な食事で、栄養が偏りがちな気がしてきました。大野さん、この食習慣はOKなのでしょうか?

1日トータルで見ると栄養価が不足

「うーん、栄養的には65点くらいですね……」

えっ、65点!? 思っていた以上に低いですね……。

「気になったのは、やはり野菜の少なさです。それによってビタミンやカルシウムといった栄養が不足しがちなので、意識して補ってください。また、摂取エネルギー量自体は基準値の範囲ですが、じつは森本さん(20代後半男性)の理想からすると少し足りません」

野菜の件は覚悟していましたが、エネルギー不足は意外な言葉でした。私の場合、1日約2600Kcalを摂るのが理想とのことです。下限である2200Kcalはクリアしていても、じつはもう一声エネルギーが必要なのです。

食生活記録・改善アプリ「あすけん」にて栄養価を算出

「朝・昼が質素で夜にドカンと食べるタイプの方だと、1日トータルで見た時のエネルギー量や栄養素が不足しがちなのです。一番の肝は朝ですね。朝にしっかりとした一汁三菜の食事を摂るだけで、1日のバランスが改善されます」

「朝は王様、昼は貴族、夜は貧者のように食べよ」という言葉がありますが、朝にバランスのいい食事を多く摂り、昼、夜と栄養バランスを保ちながら少しずつ量を減らしていくのが最適とのこと。家での食事も「とにかく安く済めばOK」というのは問題で、1日トータルで栄養を考えることの大切さを知りました。

「たとえば、朝におすすめな食材はゆでたまごやヨーグルトです。森本さんがうどん好きであれば、うどんにたまごを入れるのもいいでしょう。自炊をがんばるというより、『あと一品』の工夫で大丈夫です。そうすれば、栄養を外食に頼る必要もなくなりますよ」

「安くて簡単=栄養不足」ではなく、ちょっとした工夫で健康的な食事ができることがわかりました。大野さん、今回もありがとうございました!

◆次回からは「ガリガリ編集部員」が大野さんの元へ!

大野尚子(おおの・しょうこ)
食生活の相談室 食STEP代表、管理栄養士。短大卒業後、栄養士として給食会社・食品会社勤務を経て管理栄養士の免許を取得。(独)国立健康・栄養研究所にて、国民健康・栄養調査業務に携わり、全国各地での研究における食事調査を担当する。その後、特定保健指導、国立スポーツ科学センターでのトップアスリートの栄養サポートを担当。独立後はジュニアアスリートを中心としたスポーツ栄養相談・個別サポートNPO法人における生活困窮世帯に対する食育事業、高齢者介護予防事業、コラム執筆、講演活動などに注力している。