体調不良でバキバキの仕上がりに!? 65歳が見せた超熟成ボディ




BEST BODY JAPANのモデルジャパン部門において、レジェンドクラスは60歳以上の選手が集う舞台だ。そのステージで逞しいシニアの体を見るたび「年齢はただの数字」なのだと実感させられるが、今回の衝撃はかなり大きなものだった。

【フォト】御年65歳の多瑚が見せたバキバキボディ

前橋大会(9月30日開催)のステージに立った多瑚和寛は御年65歳。大会全体で見てもかなりの年長者であるが、その肉体は筋量・仕上がりともに抜群だった。大会後に話を聞くと、本人的にコンディションは万全ではなかったというので驚きだ。

「体調を崩してしまって本番前の1週間トレーニングができなかったんです。大会当日の今日、筋量を測ったら1kg減っていたのでこれはまずいなと。せっかくだから諦めないで出ようと思いましたが、自信はありませんでした」

平坦ではなかった前橋大会への道だが、そのトラブルがかえって功を奏すことになる。今まではバルク重視で絞りがあと一歩だったが、今大会では適度に絞ったボディを披露。大会後に何度も声をかけられるほど仕上がりが好評だったという。筋トレの蓄積があったからこその超熟成ボディとも言えるだろう。

「もともとはベストボディ・ジャパン部門に出ていたんですけど、その基準だと自分の体って小さいんですよね。それで今回(細身な肉体美が評価される)モデルジャパン部門に挑戦したんですけど、思わぬ評価をもらえて驚いています。大会後に声をかけられたときは『俺かい?』って思いました(笑)」

若い頃からスポーツが好きで、体も適度に鍛えてきたという多瑚。とはいえ本格的なボディメイクを始めたのは50歳を越えてからと遅咲きである。そんな中でもここまでの体をつくり上げることができたのは、彼の信念あってのことだった。

「大切にしているのは、自分の中で目標や課題を見つけたら、そこに向けて絶対にくじけない意思を持つことです。コンテストにおいてメンタルは一番大切なものだと思っているんですけど、自分にとってそれはとにかく諦めないこと。絶対に負けない気持ちでトレーニングしています」

彼の肉体美は強い心と努力の賜物だった。11月19日に開催される日本大会では今まで結果を残せていないだけに、今年こそはと闘志を燃やしている。

「日本大会でファイナリストになる目標があるのでがんばります。今年はベストボディ・ジャパン部門とモデルジャパン部門のふたつに挑戦する予定です。もう一回り体を大きくしつつ、今回の前橋大会で手ごたえをつかんだ絞りをがんばって、ファイナリストを目指す意気込みでいます」

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