最先端器具が並ぶ『SPORTEC』で原始的マシンを発見【佐久間編集長コラム「週刊VITUP!」第72回】




VITUP!読者の皆様、こんにちは。日曜日のひととき、いかがお過ごしでしょうか? 先週お知らせしたように、7月9日~11日にかけて『SPORTEC 2019』が開催されました。私も最終日の午後に少しの時間ですが行ってまいりました。

さまざまスポーツ設備や機器、健康器具、サプリメントなどが世界中から集まってくるこの『SPORTEC』は、年々注目度が高まっていて今年も来場者数が物すごいことになっていました。混雑した会場、限られた時間であり、すべてを網羅することはできなかったのですが、拝見させてもらったブースのなかから気になったものを紹介します。

会場は大混雑

昨年から引き続きVRを用いたトレーニング機器やセンサーを使って自分の体を分析するような機器が目につきました。実際にセンサーで体の動きやバランスなどを分析してもらうと、左足の古傷による体の歪み、筋力バランスの悪さを見抜かれました。ちょっとした動作で、筋肉の使い方、姿勢やバランス、体の歪みなどを分析するのは見事なものです。足は元に戻らないとしても、こうした分析をもとにトレーニングをしていくと、姿勢やバランスを整えていくことができるのだと言います。

さて、最先端機器が並ぶなか人混みを歩いてブースを覗いていると、どこか原始的な匂いを感じさせるトレーニング機器を発見。日本、中国、韓国のトレーニング機器を扱っているという、中旺ヘルスさんのブースです。そこに展示されている器具は最先端というよりも、懐かしさを感じさせるもの。ぶら下がり健康器やルームランナー(古くてすみません)の空気感が漂っているのです。中学生の頃、ベンチプレス、チェストフライ、ショルダープレスの3種目をできる家庭用トレーニングマシンを購入したときのことを思い出します。

そのなかでも特に私の心を揺さぶったのは「ヘルスジョガーバーベラス HJ-01002B自走式」。名前が長い。覚えられません。何がすごいかというと、筋トレとランニングを同時にやってしまおうという発想なのです。

ランニングマシンの横にプレートを設置できるようになっていて、左右に15㎏プレートをつけたバーを持ち上げながら走ります。見た目の滑稽さとは裏腹に、これがなかなかきつい。ランニングマシンの負荷はダイヤルで変えることができ、最大負荷にしたときはかなり強く蹴らないと前に進まないくらいの強度です。ちなみにランニングマシンは自走式で電気代いらず。自分が走るのをやめれば止まるので安全です。

このマシンはこれだけではありません。寝転がるとチェスプレスをすることもできるのです。高重量で行なうことはできませんが、ランニングマシンでありながら、走るだけでなく筋トレもできるというのが嬉しいではないですか。

実はこの器具はまだ発売されていません。発売予定時期は2020年とのこと。当初は前方にぶら下がり用のバーをつけることも検討していたというので、発売時期にはさらなる改良が加えられているかもしれません。

ということで今回はここまで。次回も『SPORTEC』探訪の様子をお届けします。それではまた来週!

【結果速報】7/11(木)開催 SPORTEC CUP 2019

 

佐久間一彦(さくま・かずひこ)
1975年8月27日、神奈川県出身。学生時代はレスリング選手として活躍し、全日本大学選手権準優勝などの実績を残す。青山学院大学卒業後、ベースボール・マガジン社に入社。2007年~2010年まで「週刊プロレス」の編集長を務める。2010年にライトハウスに入社。スポーツジャーナリストとして数多くのプロスポーツ選手、オリンピアンの取材を手がける。