【渡辺華奈のデートするならジムがいい 第36回】トレーニングをしているとなる病気




今月は質問月間ということで今回も質問にお答えてしていきます。その内容がこちらです。

 

Q:20代女性です。高校卒業後、まったく運動をしていません。そんな私がジムで筋トレをするとしたら何がいいか、アドバイスをお願いします。

 

運動の習慣がない人が運動を習慣づけていくのは、なかなか大変ですよね。ジムで筋トレをするというのであれば、まずは目的を決めることが大事だと思います。FIGHTER’S FLOWに来ている女性の会員さんなら、お尻の筋肉をつけたいとか、上半身の筋肉をつけたいというように、希望があります。お尻ならヒップスラストやスクワット、背中ならラットプルダウンやローイングというように、使用するマシンやメニューをオススメすることができます。

 

今回はどこを鍛えたいというのがわからないので、全体的なお話をしていきたいと思います。一番いいのはパーソナルトレーナーに、自分に合ったメニューをつくってもらい、トレーニングを見てもらうことです。ただし、これはお金がそこそこかかるので絶対にこうしろとは言えません。また、何もわからないまま1カ月1万円近くかかるフィットネスジムに入っても、続かないかもしれないし、もったいない気もします。まずは1回数百円で利用できる、公共のジムに行ってみることをオススメします。

 

公共のジムでも最初は利用の仕方をレクチャーしてくれます。インストラクターさんは丁寧に教えてくれるので、そのジムにある全部のマシンを使ってみるのがいいと思います。これはできなそうだなとか考えずに、とりあえずやってみることです。扱ってみると楽しく感じることもあると思います。下半身ならレッグエクステンションやレッグカールはどこのジムにでもありますし、上半身ならチェストプレスやラットプルダウンはどこにでもあるでしょう。いろいろやってみて、「これはいいな」というものを見つけてみてください。

 

ラットプルダウン
ローイングエルゴメーター

 

運動に慣れるという部分から考えると、女性の場合は筋トレから入るよりも、スタジオレッスンから始めてもいいかもしれません。みんなで一緒に体を動かすと「楽しくあっという間に30分の有酸素運動ができた」なんていうこともあります。自分はスタジオレッスンが苦手で、一人で30分走ったほうがいいタイプですが、運動に不慣れな人の場合はみんなで一緒に楽しくやるのがいいと思います。

 

とにかく最初は無理をしすぎないことが大事です。ジムに行ったからといって、張り切って「もうやりたくない」と思うくらいまで頑張るのはNG。むしろ、「もっとやりたいな」と思うくらいでやめておいたほうが、長続きするはずです。普通に働いている方は、なかなか運動の時間をつくるのも大変だと思います。だからこそ、無理なくコツコツやっていくほうが良いでしょう。

 

コツコツ続けていると、ある時期から病気になります。「運動しないとダメになる病」にかかると、どんなに忙しくても苦もなくジム通いができるようになる…というか、ジムに通わずにはいられない体になります(笑)。自分は完全に病気なので、以前は格闘技の練習をしつつも、週6日でジムに筋トレをやりに行って、週6で10㎞のランニングをしていました。これだと疲労が抜けないこともあり、今はトレーナーさんにコントロールしてもらって、ジムは週2~3回で我慢するようにしています。

 

誰かにトレーニングを見てもらうというのは、とても大事なことです。パーソナルトレーナーさんは無理だったとしても、トレーニングの知識のある友達に教わりながら始めてみると、楽しく続けられると思います。ぜひ、「運動しないとダメになる病」にかかってください(笑)。

 

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渡辺華奈(わたなべ・かな)
1988年8月21日、東京都出身。7歳から柔道を始め、高校ではインターハイ2位、アジアジュニア優勝などの実績を残し、東海大進学後、1年時に全日本ジュニア優勝を飾る。卒業後、JR東日本へ入社し、オリンピックを目指して競技を続けた。2017年に同社を退社し、格闘家に転身。同年12月3日にデビューを勝利で飾ると29日にはRIZIN初参戦で実力者杉山しずかに勝利。2021年よりアメリカ格闘技団体「ベラトール」に参戦している。所属はFIGHTER’S FLOW