「太る」専門ジムとは? 食べてデブになるのと何が違う?




パーソナルトレーニングジムが全盛の昨今。各トレーナーが自身の得意分野を活かした指導を行なうのみならず、アニメの世界などを活かしたコンセプトジムも誕生するなど、一口に「パーソナルジム」といっても個性豊かなジムがあちこちに存在し、トレーニーの悩みや目的に合ったジムを探しやすい時代となってきた。

そのような中、今回訪れた「REP UP GYM」は「太る」を専門としたパーソナルトレーニングジム。「どうしても太れない……」というトレーニーの悩み改善をコンセプトに掲げ、現在は都内で16店舗を展開中。「ダイエット」ではなく「太る」……。いったいどんなジムなのか。マッチョになりたい“ガリガリ編集部員”の私シュー・ハヤシが、突撃してみました。

大切なのは「健康的に太る」

「痩せたい人がいれば、太りたい人もいるはず。そんなシンプルな考えでこのジムを立ち上げました」と話すのは、REP UP GYM代表の仲間翔太朗トレーナー。もともとは自身もガリガリだったが、今ではボディビルやクラシックフィジークの選手としてコンテストに出場する、堂々たるたくましさを持つ“マッチョ”だ。

「実際にこのジムに来てくれるお客様では、やはり男性、中でもビジネスマンの方が多いですね。ガリガリが故に、たとえば営業などで顧客を訪問した際に『自信がない』『存在感がない』と見られ、プライベートでもなめられてしまいがちだと悩まれています。『そんな自分の見た目を変えたい』という中で、REP UP GYMを見つけてくださるようです」

やってくる人の日常生活の傾向としては、「食生活に問題がある」人が多いようだ。「まずはしっかりカウンセリングをして、お客様のスポーツ歴やトレーニング歴はもちろん、日常の食事を含めた生活をしっかりカウンセリングした上で、食事指導からスタートするようにしています」と仲間さんは話す。

ガリガリの人は、まずシンプルに食事の量が足りない。それはイメージできるだろう。では、無理やりにでも食べるようになれば、目指している「太る」を実現できるかと言われればそうではない。ただ太る、いわゆる“デブ”になるのではなく、「健康的な太り方」を目指すのが、REP UP GYMのコンセプトである。

「食事指導では、まず3食摂ることを意識していただきます。もちろん量はつねに意識していただくのですが、ここに来たばかりのお客様はそもそも食べることへの欲が少なく、1日1~2食で済ませていたりします。そうなると当然、生活リズムの観点からも健康的な生活からは離れてしまう。痩せるにも太るにも、まずは食事が大事なのは言うまでもありません。それができてやっと筋トレというイメージです」

実際に、REP UP GYMの会員のほとんどが平均して2か月で男女問わず5~10kgほどの増量に成功しているとのことで、その指導法には自信を持っている。トレーニングの指導についても、「他のジムやトレーナーさんの指導と比べて、特別なことをしているわけではない」としつつも、「いらっしゃるお客様は筋力がない初心者が多いので、ガンガン重いものを持って追い込むというよりは、まずはケガをしないように正しいフォームを覚えてもらいます。徐々に体が慣れてきたら、筋肉を肥大させるようなトレーニング方法に変えていきます」と、ジムの共通コンセプトはありつつも、指導法はあくまでパーソナライズされたものを提供している。

では、具体的に食生活をどのように変えていけばいいのか、何に気を付ければいいのか。次回はその内容について、私自身の“ガリガリ”経験をベースに、仲間トレーナーに語ってもらう。

取材・文/シュー・ハヤシ
写真/木村雄大

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