秘訣は「食べても太らない減量」!? 大男にも負けない絞りで日本一に名乗り




「率直にまさかという感じです」と目を丸くしたのは、SUMMER STYLE AWARD関東予選(10月9日開催)でSPORTS MODEL部門のオーバーオール優勝に輝いた藤原蓮だ。彼のステージで目を見張ったのは、バリバリに仕上がったそのボディ。小柄ながらも無駄が削ぎ落された肉体は、まるで彫刻のような精巧さを感じさせた。

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「バルクは気にせず絞りに特化して体をつくってきたので、その部分で確実に勝ちにいけてよかったです。とはいえそこまで減量がきついという感覚はなくて、逆にストレスがないように終盤は摂取カロリーを上げながら体をつくっていきました」

詳しく問うと、彼の減量は4か月かけて行なうという。まずスタートの3か月で一気に体重を落とし、残りの1か月は摂取カロリーとトレーニング強度を上げていくスタイルだ。

もちろん個人差はあるだろうが「体脂肪を一気に落としている状態から摂取カロリーを上げても、自分としては脂肪になりづらい実感がありました。多く摂ったカロリーはトレーニング強度を上げて消費していきました」と藤原。ストイックな減量は短期集中で行ない、本番へのラストスパートはパワフルかつストレスフリーに駆け抜けた。

「筋トレ強度というのは単に重量ではなくて、質ですね。回数やセットを増やすのはもちろん、1レップごとに集中力を意識して確実に効かせるようにしました。日頃からだいたい週7~5回はトレーニングしているんですけど、一回一回を大切にする意識でやりました。当たり前ですけど重要なことですよね」

ストイックなトレーニングが目立つ藤原だが、それを続けられるのはコントロールを心がけているから。食事との向き合い方もしかり、トレーニングでも過度な無理を己に課すことはない。

「自分の感覚的に絶対に今日はやりたくないという日はトレーニングをオフにしています。疲れている中でやっても効果は上がらないので、そういう日はキッパリオフにして、何もしない日をつくるようにしていますね」

今大会でサマスタのプロ資格を手にした藤原が臨むのは、12月に開催されるプロ戦「JAPAN PRO GRAND PRIX」の舞台だ。残り約2か月という期間で、もう一段階進化を試みる。

「次はステージがひとつ上がるわけなので、絞りだけではなくバルクもしっかりつけた状態で日本一を獲りにいきたいと思います」

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