“令和の三四郎”こと村尾三四郎がオリンピック金メダル宣言




12月3~4日に東京体育館で開催された柔道の国際大会「グランドスラム東京2023」で、世界王者のルカ・マイスラゼを破って90㎏級を制した村尾三四郎が、12月22日発売の「柔道マガジン」にて、初出場となるパリオリンピックへの思いと意気込みを語っている。

村尾の強さといえば、釣り手と引き手をしっかり二本持ってからの内股や大外刈りなどの力強い技の数々。そして大きな舞台でも動じないメンタルの強さも魅力だ。村尾はプレッシャーのかかる試合でも「緊張をネガティブにとらえていない」のだと言う。

 

「5歳から柔道を始めて、たくさん試合をしてきて、毎試合、毎試合、緊張していたので、プレッシャーとの付き合い方はうまくなったのかなと思います。負けたらどうしようとか、ヤバイなみたいに思うことはまったくありません。試合ではもちろん緊張しますが、自分は緊張をネガティブにとらえていないんです。むしろ緊張してきたら、“試合モード”になってきた、といいほうに考えています」

 

村尾は小学生時代には柔道以外にも、水泳、体操、ラグビー、相撲と、たくさんのスポーツに取り組んでいた。柔道がメインではあったものの、一日に2つの競技の練習をこなすことも多く、毎週のように何かしらの試合に出場していたこともあり、子どもの頃から試合という場に慣れてきたのだ。

 

「平日は練習が複数あって、日曜日は何かしらの試合があります。毎週のように、柔道かラグビーか相撲の試合をしていた記憶があります。一番負けたくない気持ちが強かったのは柔道ですが、相撲でもラグビーでも、試合にはそれぞれ緊張感があって、負けたくないと思って臨んできたので、そういう気持ちの面が今に生きているところもあると思います」

 

オリンピックの舞台はパリ。海外での試合ではその環境にフィットすることを大事にしている。

 

「国内の試合でも国外の試合でも、自分のマインド的にはそれほど変わりません。ただ、環境が変われば変わってくることもあるので、頭の整理が必要です。会場の構造や観客の雰囲気、細かいことを言えば、会場の匂いだったり、外国独特の匂いがあったりという違いもあります。だからそういう想定外のことがあるということをあらかじめ想像しておけば、なんとなく海外に行って、なんとなく試合をするという感じにはなりません」

 

村尾は2022年のワールドマスターズで優勝、2023年の世界選手権では3位に終わったものの、数多くの有力選手が出場したグランドスラム東京を制した。金メダル有力候補としてパリオリンピックに挑むことになる。

 

「オリンピックは自分の5、6歳のときからの夢で、その気持ちがブレたことはありません。パリの舞台で金メダルを獲りたいと思っていますし、自信はあります。体がしっかり整って、自分の力を出しきることができれば必ず優勝できます」

 

オリンピック出場という一つの夢はつかんだ。“令和の三四郎”こと村尾三四郎が、次につかむのは、オリンピック金メダルという夢だ。

 

※村尾三四郎のインタビュー全文は「柔道マガジン」№3をチェック。

 

※写真提供:柔道マガジン