バンクーバー五輪銅メダリストで日本男子初の世界選手権王者となったフィギュアスケーターの高橋大輔が、スカイコート株式会社と共同で行っているプロジェクト「D-color」。そのスペシャルイベント第4弾が、8月4日東京・TOKYO FMホールで開催された。
今回は、柔道史上初、そして全競技を通じてアジア人初となる五輪3連覇を成し遂げた柔道家の野村忠宏と高橋との対談が実現。フィギュアスケートと柔道で世界の頂点を極めたレジェンド2人が、これからの未来に向けた思いやレジェンドならではの思考法を語り合った。
イベント後の囲み取材で、対談の感想を聞かれた野村は「今日は大輔ファンの皆さまが集まってくれたのだと思いますが、皆さんの笑顔を見て幸せな気分になりました」とにっこり。一方の高橋は「(野村は)おしゃべりが上手で……。『僕も少しはしゃべれるようになったかな』と思ってましたけど、まだまだでした」と苦笑いで振り返った。
続いての質問は、現役時代と比べた時の体の変化について。高橋は「勢いでは持っていけなくなってきたので、力の抜き方や激しく動かないで魅せるなどの“ずる賢さ”が増えているんじゃないかな(笑)」とジョークを交えつつ、「やっぱり若い時の方がキレはあったと思います。でもちょっとした“芝居”などをすることによって、動きで『観客に語りかける』といった深みみたいなものは出てきているのかな。自分で言うのも恥ずかしいですけど(笑)」と照れくさそうに話した。
それを聞いた野村は「フィジカルが衰えるのは仕方ないことで、我々(柔道家)は相手と組み合って勝負なのでどうしても強い、弱いが出てしまう。でも彼ら(フィギュアスケーター)の場合は“表現”がある。技のキレは多分衰えているけれど、それを補う何かを経験の中で身につけているだろうし、磨けるところもあると思います」と高橋に賛辞を送った。
コンディション維持のポイントはナチュラルでいること
挑戦を続けていくための体力やコンディション維持について、「習慣や食生活で気を付けていることはあるか」と聞かれた野村。「外食も多いしお酒も好きです。 “健康であること”はすごく大事ですが、すべてを我慢するのは自分に合っていないし、完全にコントロールすることも無理。抑えるところは抑えつつ、自由にするところは自由に。その代わり、自由にした分だけ体をしっかり動かすようにしています」と持論を明かした。
野村は自身の経験を生かし、2025年に鍼灸接骨院とピラティススタジオを併設したコンディショニングラボ「Nom-Lab.(ノムラボ)」をオープンさせている。「ヒザがあまりよくないのでランニングの代わりにバイクトレーニングをしたり、『Nom-Lab.』でピラティスをやったりと、体を使うことは今でもすごく大事にしています。これからも『いかに健康であるか』を意識して、体づくりを続けていきたいです」と意気込みを語った。
野村の言葉に「管理、管理では続かない」と深く同意した高橋。「僕は『食べたい』と思ったら、それは自分にとってプラスになるものだと脳内で変換するようにしています(笑)。もちろん、食べたものは体に影響を与えますので気を付けなければいけませんが、あまり“良いもの”“悪いもの”と決めつけず、体が受けつけなくなったらやめたらいいですし、受けつけるうちは食べてもいいのかなと思います」と回答。そして「すごく気にして罪悪感を覚えていた頃よりも、体重の変動がなくなりました。あまり囚われすぎず、ナチュラルでいるほうが、同じものを食べても良いエネルギーになりそうな気がするんです」と、独自の健康論を明かした。
またこの日、高橋がデザイナーとして城南エリアの新築マンションの一室をコーディネートする「D-color」プロジェクト第4弾の始動も発表された。高橋は「“住んでくれる方がどれだけ快適に過ごせるか”というところを軸にしつつ、これまでの“自分らしさ”を組み込みながら、攻めたカッコよさを狙っていきたい」と期待を込めて語り、イベントを締めくくった。
フィジカルの変化を受け入れつつ、経験を糧に新たな挑戦を続ける野村と高橋。レジェンド2人の今後の活躍から目が離せない。



